フットケアコラム (2)「足の血流大丈夫?」

フットケア

2019.12.05

文/医療フットケアスペシャリスト リンパ浮腫専門看護師 稲田 知子

 チビトガリネズミは体重 2.0g前後、すなわち1円玉 2 枚くらいの世界最小の哺乳類です。 和名は”トウキョウトガリネズミ” といいますが、日本では北海道にのみ生息します。 彼らは、その小さな体の機能を維持するために 30 分おきに食事をとらないと飢え死にしてしまいます。小さな生き物は次の支度に余念がありません。

 人間の下肢の機能が障害されてしまう病気のなかに急性動脈閉塞(ALI:Acute limb ischemia)があり、急性動脈閉塞症は塞栓症と血栓症に分けられます。いずれも詰まるという点は同じですが、その詰まり方が重要です。塞栓症は、血栓や粥腫が飛来して閉塞する疾患です。こちらは慢性的な閉塞ではなく、急に詰まってしまうので側副路ができておらず、そのために重症化することが多くなります。血栓症は、閉塞性動脈硬化症やバージャー病などによる下肢動脈の慢性的にあった狭窄症が脱水や心機能の低下に伴う末梢循環不全・粥状動脈硬化巣(プラーク)の破壊などによって閉塞に至る病気です。慢性疾患は、突然暴れだすことがあり目がはなせません。普段から足 のむくみや腫れ、痛みなどに注意を払うことが大切です。

 では、みなさんは急性動脈閉塞症を疑う 5 つの症状をご存知ですか?

1.患肢の疼痛:Pain

2.しびれ:Parenthesia

3.チアノーゼ:Pallor

4.脈拍消失:Palse lessness

5.麻痺;Paralysis

 これらは5Pと呼ばれていて、症状は、神経→筋肉→皮膚の順に虚血破壊が進んでいきます。閉塞から 6 ~ 8 時間経過すると不可逆的な壊死に陥ります。すなわち、発症後 6~ 8 時間以内に適切な処置が受けられるように搬送しなければなりません。特にしびれや知覚鈍麻などの神経症状が出た場合には緊急性は高くなります。

 チビトガリネズミは 30 分毎の食事を逃さないように、食事を終えたら次の食事の支度をします。人も、歩くという足の最大の働きができるように、普段から生活習慣を整えて血流が滞ることがないように、今日の血流が明日も続くように万全の支度をしましょう。

足、どんなですか? 足インタビュー①

足主:藤野泰平さん 30 代、看護師(歴 14 年)、株式会社デザインケア 代表取締役社長(歴 5 年)

立っている時間:1日1~2 時間

座っている時間:1日 約 10 時間

今の足のお悩み:親指が巻き爪で痛い

理想の足:普通に爪切りしても巻き爪にならない足になりたい

靴選びのこだわり:身長が高いので先のとがった靴を履いて全体の見ためのバランスを取 っている

爪切り:2 週に 1 回、短めが好き

爪切り実施者:自分。親指はどうやって切っていいのかわからないので稲田看護師に切 ってもらっている

入浴時に足を洗う順番:最後

足のサイズと靴のサイズの差:2.0cm

爪の状態:両第 1 趾が内側のL型

=理想の足になる為にアドバイス=

 両足の第1趾が内側に向かう外反母趾の傾向がみられていました。このことで歩行時に 第1趾にかかる力が弱くなり、爪が巻いてきた可能性が高いように思われます。 仕事柄、先のとがった靴は必要なものの、それ以外の時にはできるだけ足先の楽なひも靴を履くとのこと。いいですね。入浴時には足を最後に洗うとのことですが、ぜひ、最初に洗ってみてください。丁寧に洗えるようになります。爪は短く切ることに意識を向けると、デザインするのが難しいかもしれません。親指も 2 週間に 1 回、伸びた分を取るつもりでやすりでこすってみてください。サイド は触らないように注意してください。