生きる希望を支えるケアに取り組んでいます@箕面店

訪問看護ステーション箕面

2025.07.29


こんにちは。みんなのかかりつけ訪問看護ステーション箕面(大阪府箕面市)です。かかりつけでは、生きる希望を支えるケアを大切にしています。今回、生きる希望につながったと感じた、箕面店のご利用者さま(以下Aさまとお呼びします)との関わりをご紹介します。


ケアハウスで暮らすAさまは、3カ月ほど前から食欲がなくなり、水分摂取も減り、体重が大幅に減っていました。体力も落ち、ケアハウスの食堂に行くことや、シャワーに入る意欲もなくなり、「もう十分生きた。このまま逝ってもよい」と話されることが増えました。


生きる意欲がなくなってしまったように過ごすAさまに、私たち訪問看護はどんなことができるのだろうと考えました。そんなある日、Aさまの好きなものを知ろうとお話を聴くなかで、旅行や温泉が好きということを教えていただきました。


そこで、倦怠感が強くシャワーに入れない状態でも、少しでも温泉気分を味わえるよう、足浴に入浴剤を入れてみたところ、Aさまはとても喜んでくださいました。

みんなのかかりつけ訪問看護ステーション箕面店のご利用者さまの足浴の様子
▲足浴をしながら、昔の旅行の話を笑顔で教えてくださいました


そのときのAさまの様子から、「今のAさまにとって、話をすることが生きる喜びを感じられる時間になっているのではないか?」と考えました。そこから、訪問中にいろいろなお話を聴くことを心掛け、次第に、旅行の話だけでなく人生観や先立たれたご家族への想いを話してくださるようになりました。


Aさまの主治医の先生、ケアマネージャーさん、他事業所の理学療法士さんなど、Aさまの周囲の方々と情報共有しながら、それぞれが協力してAさまの励みになるような声かけをしていきました。そのうち、徐々に食欲が戻り、体重が増え、元気な日にはケアハウスの食堂でご友人とお話を楽しみながら食事できるようになりました。

また、Aさまは、高校を卒業して新聞社に勤め、新聞を刷るお仕事をされていたことも教えてくださいました。新聞や本を読むことがお好きで、ご自身でも新聞にコラムを寄稿されていたそうです。書道の有段者でもあり、書くこともお好きだそうです。


このお話を聴いて、Aさまはご自身の考えや想いを言語化されることが好きなのだと予測しました。そこで、最近の心情を文章に書くことをご提案してみました。「書く」という手段により、Aさまの新たな想いを知ることができるのではないかと考えたためです。すると、Aさまは「ひとこと」という題名の文章を書き、私たちに渡してくださいました。

みんなのかかりつけ訪問看護ステーション箕面のご利用者さまが書かれた文章
▲昔を振り返り、今の心境を文章で表現してくださいました


この文章から、Aさまが今の環境をどう捉えているか、今後のことをどう考えているか、知ることができました。また、未熟な私たちに対して「人生を指南してあげよう」という愛情が込められていたようにも感じました。



私たちは、日々ご利用者さまの想いや価値観を知るために、お話を聴くだけでなく、書く、ボディランゲージで表現するなど、様々な手段を用いるように意識しています。Aさまは「文章を書く」という方法で、私たちに想いや価値観を伝えてくださいました。これからも、多くのご利用者さまの声なき声に耳を傾け、すべての方が豊かな人生を送れるよう支援していきたいと思います。


※記事内の写真・エピソードは、Aさまご本人の許可を得て掲載しています


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