「その人らしい生活に寄り添う看護がしたい」——ICUから在宅へ@苫小牧店|みんなのかかりつけ訪問看護ステーション

「その人らしい生活に寄り添う看護がしたい」——ICUから在宅へ@苫小牧店

訪問看護ステーション苫小牧

2026.08.31



こんにちは。みんなのかかりつけ訪問看護ステーション苫小牧(北海道苫小牧市)の看護師・酒井です。私は2026 年1月にかかりつけに入職し、約8カ月が経ちました。今回は、私の自己紹介と、実際に働いて感じていることをご報告します。

これまでのキャリア


私はこれまで、道内の大学病院のICUで約5年間、眼科クリニックで約1年半、かかりつけとは別の訪問看護ステーションで約1年間勤務してきました。ICUの現場では、命を守るための迅速な判断や処置が求められ、日々緊張感のある中で、患者様が一日でも早くその人らしい生活に戻れるよう支援することを学びました。


一方で、経験を重ねる中で、「退院した後、この患者様はどんな生活を送っているのだろう」「その人らしい生活とは何だろう」と考えることが増え、次第に在宅看護に関心を持つようになりました。その後、クリニックで勤務した後、「その人の価値観やこれまでの人生に寄り添いながら、住み慣れた自宅で看護を提供したい」と思い、訪問看護の道を選びました。

かかりつけに入職した経緯


前職のステーションで勤務している時に参加した「日本在宅ケア学会学術集会」で、かかりつけのことを知りました。そこからHPやInstagramを見るうちに、自分が大切にしたい看護が、かかりつけの理念と重なっていたことに興味を持ちました。


私はその頃、過去の経験を通して、病気や医療的なケアだけを見るのではなく、「その人がどんな人生を歩んできたのか」「何を大切にしているのか」を知り、その人らしい生活を支える看護がしたいという想いが強くなっていました。かかりつけが掲げる「生きる喜び」や、一人ひとりの価値観や人生観を一番に考えたケアという理念に触れ、「ここなら自分がやりたい看護を実践できる」と感じたことが決め手となり、入職を決意しました。

訪問看護を経験して感じたこと


前職を含め、訪問看護に携わってから1年8カ月ほどになります。訪問看護を始めた当初は、病院との環境の違いに戸惑うこともありました。病院では、採血結果や画像検査など、さまざまなデータをリアルタイムに確認しながらアセスメントすることができるからです。一方、在宅では限られた情報の中から必要な情報を集め、ご利用者さまの生活背景も含めて病態をアセスメントしていくことが求められます。


また、在宅では、医療保険や介護保険制度などの知識も必要です。ケアマネージャーさんや病院との連携も経験がなく、難しさを感じながらも少しずつ覚えていきました。

かかりつけのサポート、学習支援


訪問看護未経験の方の中には、私のように戸惑う方もいらっしゃると思います。かかりつけでは、こうした悩みや課題に対し、多くのサポートがあります。日々の困りごとは、電話やチャットを通してリアルタイムでスタッフに相談することが可能です。


教育部による6カ月にわたる研修(月1回)や、インターネット上で学べるツールなどがあり、働きながら学べる環境も整っています。私は現在、学習ツールを利用しながら、ご利用者さまの生活背景やフィジカルアセスメントを踏まえ、総合的に考えていくトレーニングを重ねています。


また、日々のケアをすべて一人で背負うことはありません。日々の業務内でのコミュニケーションのほか、毎週水曜日にはランチミーティングを行い、事例検討や業務改善、ケアの方向性について、苫小牧店スタッフみんなで話し合っています。

▲所長・金伍さんと。スタッフのサポートを受けながら日々学んでいます

訪問看護のやりがい


ご利用者さまが住み慣れたご自宅で、その人らしく生活している場に関われることが、何よりの
やりがいです。病院とは生活やケアの面で大きく異なり、特に「服薬管理」については病院とのギャップに驚きました。


私は「服薬管理」というと、お薬カレンダーを使用して1週間分の内服薬をセット・管理するイメージを持っていました。しかし、実際に在宅の現場に出てみると、曜日ごとの日めくりカレンダーを活用したり、ピルケースを使用したりと、ご利用者さまの生活スタイルや状況に合わせて、さまざまな方法が工夫されていました。


この経験から、訪問看護には「生活の中にあるアイデア」によって「ご利用者さまの生活を支える方法が無限にある」のだと学びました。病院では「退院」が一つの大きなゴールでしたが、在宅では、退院したその先にある日々の生活そのものが大切だと思います。


「その人の一日をどう支えるか」を考えながら関われることが、私にとっての訪問看護の大きな魅力です。医療的なケアを行うだけではなく、その人がどんな生活を送りたいのか、何を大切にしているのかを知り、その思いを尊重しながら支援できることに、在宅ならではのやりがいを感じています。

苫小牧店の魅力


私のいる苫小牧店では、スタッフ一人ひとりがご利用者さまに真剣に向き合いながら、お互いを尊重し合う温かい雰囲気があります。意見が異なる場面でも、相手の考えを否定するのではなく、「ご利用者さまが安心して生活するためにはどうするか」という共通の視点で話し合うことができます。


スタッフそれぞれが異なる経験や考えを持ちながらも、同じ方向を向いてご利用者さまのことを考えるのは、決して簡単ではないと思います。私自身、これまでの経験の中で悩むこともありましたが、遠慮せずに話し合える環境に、大きな安心感を抱いています。


また、毎朝の朝礼では、日々の感謝を言葉で伝える「感謝のシェア」を行います。一日の始まりに、自分が感謝を伝えたいことをスタッフと共有し、「すべての人の生きる力と喜びのために、今日も一日頑張っていきましょう!おー!」と声を掛け合います。これにより、朝から前向きな気持ちになり「今日も頑張ろう」と自然と力が湧いてきます。


こうしたスタッフとの日々の関わりの中で、自分自身の看護観と向き合い続けられる環境があり、看護師としての成長にもつながっていると実感しています。

▲日々のケアに悩んでも、安心して議論しあえる仲間たちです

働き方の変化


訪問看護ステーションに転職後、病院勤務と比べて生活リズムを整えやすく、身体的な負担も軽減したように感じます。訪問看護では、夜間待機中の対応は一人で行うステーションもありますが、かかりつけでは、夜間の最初の電話対応をコールセンター(管理者が担当。詳細は記事末のリンクから過去記事をご参照ください)、訪問が必要な場合にのみ連絡がくる体制になっています。


ご自宅へ緊急訪問することになった場合も、判断に迷うことがあれば、当直の管理者に相談でき、「一人ではない」という安心感があります。訪問看護は一人で利用者様のお宅に伺う仕事だからこそ、困ったときに相談できる環境をとても心強く感じています。

これからの目標


ご利用者さまやご家族から、「あなたたちが来てくれることで、安心して生活できる」と感じてもらえるような関わりを大切にしていきたいです。そして、医療的なケアだけではなく、その方がどんな人生を歩んできたのか、何を大切にしているのかを知り、その人らしい生活を支えられる看護師を目指していきます。これからも一つひとつの出会いを大切にしながら、自分自身の看護観を深め、ご利用者さまとご家族の安心につながる看護を届けていきたいと思います。


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