とろみのお酒で家族団らんを楽しんでいただきました@緑店

訪問看護ステーション緑

2023.09.16


こんにちは。みんなのかかりつけ訪問看護ステーション緑(名古屋市緑区)、看護師・二村です。緑店のハピプロとして、ご利用者さまにとろみつきのお酒をご家族と楽しんでいただきました。そのご報告です。
(※『ハピプロ』については記事後の過去記事リンクを参照ください)


緑店には、現在介入中のご利用者さま(以下、Cさまとお呼びします)がいらっしゃいます。Cさまはご自宅での生活を希望し退院され、ご自宅に帰ってこれたときには涙を流すほど喜んでいました。


その後、苦痛症状はなく安定した状態でしたが、ベッドから起き上がることが難しく、メリハリのない生活に「何も楽しいことがない」という発言をされるようになりました。また、食欲もあまりなく、食べたいときに少しずつ摂取される程度でした。


ご家族からは、「ご飯をたくさん食べるより、食事を楽しんでほしい。家に帰ってきたからには、家で楽しめることをやってあげてほしい」とご希望がありました。


そこで、本人、ご家族のご希望をもとに、訪問診療医とも相談し、皮下点滴を利用しながら、食事は必要最低限の量を食べていただく方針となりました。ケアとしては、口腔ケアや保清、訪問入浴などで不快感を取り除き、リハビリを導入してできるだけリラックスして過ごせるように努めました。


そうしたケアを提供しながらお話を聴いていると、Cさまから「昔はお酒が好きで家族に隠れてこっそり飲んでいた」「ビールを飲めたら飲みたい」という発言がありました。


少しでも生活の中に楽しみを見つけていただくため、かかりつけの言語聴覚士とともに、嚥下評価をしながらとろみつきのビールをお試しで飲んでいただきました。

▲ムセなく安心して飲めるように、とろみつきビールを作成


しかし、Cさまのとろみつきビールの評価は「まずい」でした。私も飲んでみましたが、とろみのせいで泡が口の中に残り続けてしまい、口あたりや喉ごしが悪くなっていたことが原因でした。


あらためてCさまにお話を聴いていると、お酒ならなんでも好きだということがわかり、次はとろみつき日本酒にトライしました。


その日はちょうどお盆で、離れて暮らすご家族が集まるタイミングでした。ご家族もお酒が好きということで、ご家族はお酒を飲み、Cさまにはとろみつき日本酒を味わっていただきました。

みんなのかかりつけ訪問看護ステーション緑で日本酒を味わうご利用者さま2
▲ご家族に囲まれ、日本酒をひとさじずつ味わうCさま


とろみつき日本酒は美味しかったようで、Cさまは嬉しそうに微笑んでいました。本人の妹さまも「昔はよく一緒にお酒を飲んでいたの。また一緒に飲めるなんて思わなかったわ」と喜んでくださいました。


お酒を飲みながら、Cさまは久しぶりにお会いするご家族と団らんの時間を過ごすことができました。


これからもチームで協力し、ご利用者さまの生きる希望を支えられるよう心を込めたケアをお届けします。


※記事内の写真・エピソードは、本人・ご家族の許可を得て掲載しています


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