訪問看護ステーション管理者を経てかかりつけへ。「訪問看護に熱い人がここにもおるんや」(社員インタビュー#23)

訪問看護ステーション徳島

2024.03.06


こんにちは、みんなのかかりつけ訪問看護ステーション・広報の野田(看護師)です。今回はみんなのかかりつけの四国1号店である、徳島店(徳島県徳島市)の管理者インタビュー記事をお届けします。


登場するのは、2023年4月にかかりつけに入職し、5月の徳島店オープン当初から所長をつとめる竹内永子(たけうち・えいこ)さんです。前職で訪問看護ステーションの管理者をしていた竹内さんに、転職した理由やかかりつけの魅力について話を聞きました。

これまでの経歴を教えてください


子どものころから医療系のドラマやドキュメンタリーが好きで、ナースのお仕事や、救命病棟24時などをTVでよく見ていました。ずっとバスケットボールをしていて、じん帯の怪我で2回手術をした経験もあり、看護師と間近で接する機会もありました。手に職をつけたいという思いもあり、看護師になることを決めました。


まず徳島県の学校で准看護師の資格を取得し、慢性期病院の療養型病棟で働きながら、看護師の資格を取得しました。その後、県立病院に就職し、外来で2年間働きました。2次救急病院だったので、外来で救急車を受けていました。救命救急の現場はとても楽しく、目の前の患者さまのために一斉に動いて、「みんなでこの人を助けるんだ」というチーム力を感じる空気が好きでした。


次第に、救命救急のことをもっと勉強したいと思うようになり、3次救急を学ぶため、大阪の救命救急センターに転職しました。その病院では2年働き、結婚や出産のタイミングにあわせて徳島県に戻り、准看護師のときに働いていた慢性期病院に再就職しました。

訪問看護との出会いを教えてください


訪問看護に興味を持ったのは、日本在宅ホスピス協会会長の小笠原文雄先生が書いた『なんとめでたいご臨終』という本を読んだことがきっかけです。その本には、「在宅では穏やかに死を迎えることができる」と書かれていました。


病院は基本的に治療を行う場所なので、終末期であっても点滴や検査が行われます。そのため、手に皮下出血ができたり、顔や身体が浮腫んでしまうことがありました。そんななかで「この患者さまは、ほんまにこの状態を望んでいるのかな」と感じることもありました。


そんな葛藤の日々のなかでその本に出会い、「穏やかな死というものを見てみたい」と思い、グループ内の訪問看護ステーションへの異動希望を出しました。その病院で10年勤務したタイミングで、訪問看護ステーションに管理者として異動になりました。

初めての訪問看護はどうでしたか?


本当に楽しい日々でした。病院は、いくら患者さま中心といえども、どうしても治療が軸となります。一方で、在宅はご利用者さま中心で、それが本当に楽しく感じました。


しかし、退院を控えた患者さまが、退院できずに亡くなってしまうという場面にも遭遇しました。その患者さまは、退院後に訪問看護で介入予定で、ケアマネージャーさんからは退院できそうという情報があり、本人もご家族も退院を希望していました。寝たきりで経管栄養でしたが、サポート体制を整えれば在宅生活が可能な状態だと感じていました。ですが退院後の悪化リスクを考慮され退院がかなわず、そのうち、病院でお亡くなりになりました。その時に願いを叶えられなかった悔しい気持ちは忘れられません。

前職のステーションの担当・役割を教えてください


当時、管理者として在宅看取りに力を入れたいと考えていました。家で最後を迎えることはできないと思っているご利用者さまも多く、「畳の上では死ねんだろう?」とボソッともらす方もいました。しかし私は、訪問看護と訪問診療などの在宅サポート体制があれば、どんな状態でも家に帰ることができるという想いがあったし、家で最後を迎えたい方の希望を叶えたいと思っていました。


また、在宅看取りだけでなく、地域での困りごとにオールマイティに対応できるステーションにしたい想いもありました。ご利用者さまが小児だったり処置が必要だったりすると、対応できるステーションが見つからないことも珍しくありませんでした。どんなケースの相談にも対応でき、「あのステーションに相談したらなんとかしてくれる」という存在を目指していました。


その取り組みとして、当時は7人ほどだった看護師をもっと増やし、ステーションを大規模化したいと思っていました。そして看護師をいくつかのグループに分け、看取りチームをはじめとする複数のチームを作り、家に帰りたいと願う人の希望をすべて叶えるような組織にしたいと考えていました。

そこからなぜ転職を考えたのですか?


私が目指した未来をその組織で実現する場合、少なくとも10年くらいの時間が必要だと感じました。しかし、10年経つと、私は50歳を超えます。しかも、2025年問題は目の前に迫っていました。その状況で、「私がこの職場に10年いて、目標を達成できるのか?」と思ったんです。


家に帰りたい人が帰れるように支援したい、地域に貢献したいといった私の想いは、果たして10年後に実現できるのかと悩むようになりました。それが訪問看護ステーションに異動して2年目の頃です。

かかりつけを知ったきっかけは?


そんな将来に悩みを抱えていたときに、私がお世話になっていた医師から藤野さん(弊社代表)を紹介され、かかりつけのことを知りました。偶然にも私が参加予定だった学会で、藤野さんが講演をしていました。その講演で、藤野さんの「訪問看護をインフラにする」という言葉を聞いたとき、「その社会が実現できたら家に帰れる人が確実に増える!」と思ったんです。


また、藤野さんの組織の考え方にも共感しました。藤野さんは「沖縄行きの船に、一人でも北海道に行きたい人がいたら、船はその場でくるくると回るばかりで沖縄にはたどりつけない。どちらが悪いというわけではないが、船に乗る人たちの目標が違うなら乗り換えた方がいい」という話でした。私がいた訪問看護ステーションは、まさに沖縄行きの船に、私だけ北海道に行こうとしていたようなものでした。「早く看護師を増やしたい!」と私一人だけが突っ走っているような感覚でした。

かかりつけへの転職を考えたタイミングは?


その学会の後の懇親会で、偶然にもかかりつけの神戸店所長・松原さんと、前橋あずま所長・神戸さんと一緒のテーブルになりました。当時の私は、自分のステーションで「こうしていきたい」という気持ちを言わないようにしていました。私との温度差で、スタッフがみんな引いてしまう、嫌な気持ちになると思っていたんです。


でも、松原さんと神戸さんと話していると、どんどん熱い気持ちが湧いてきて、私の想いをたくさん話すことができました。それがすごく嬉しくて。「訪問看護に熱く、いろいろなことにチャレンジする人がここにもおるんや!」と感じました。


それがかかりつけへの転職を考えたきっかけです。後日、オンラインで会社説明会を受け、かかりつけへの転職を決めました。前職のステーションでは3年働き、2023年4月にかかりつけに入職しました。

入職の決め手は何でしたか?


かかりつけには専門性の高いスタッフもいますし、マネジメント大学という研修でマネジメントも勉強できます。理由は他にもいくつもありますが、特に決め手になったのは、看護師を守れるようになると思えたことです。


前職では、熱い気持ちを持ってステーションに異動してきても、疲弊してモチベーションを保てなくなる看護師がいました。それは私のマネジメント力がなかったからだと今でも思っていますし、そういう看護師を増やしたくないと思っています。地域にケアを届けたいと思っても、看護師がいなければケアを届けられませんし、人も育ちません。でも、かかりつけならマネジメントをしっかり学ぶことができますし、スタッフを大切にする風土もあります。


懇親会で松原さんに言われた「かかりつけにいると視座が高まる」という言葉も、転職の後押しになりました。

▲香川店所長・山﨑さん(写真中央)と、入職を後押ししてくれた神戸店所長・松原さん(写真左)

転職への葛藤はなかったのですか?


当時、自分で訪問看護ステーションを立ち上げることも考えており、葛藤はありました。ステーションを立ち上げた友人もいましたし、立ち上げに出資してくれるという知り合いもいました。


でも、かかりつけの組織や風土、教育体制に魅力を感じましたし、かかりつけには多くのスタッフ、所長がいて、いろいろなことを相談できます。自分で立ち上げることと、かかりつけの魅力を天秤にかけたとき、目指すビジョンが一緒なら自分で立ち上げることにこだわらなくてもよいと思いました。


私はこれまで、訪問看護がなければ家に帰ることができない人をたくさん見てきました。でもかかりつけにいれば、多くの人の家に帰る希望を叶えられると思いましたし、私が目指すステーションづくりや地域貢献もスムーズにできると思いました。

徳島店がオープンして9カ月が経ちました。これまでのことを教えてください


4月に入職し、5月に所長として徳島店を立ち上げました。徳島市を選んだのは、訪問診療医が多く、在宅看取りの件数も多かったことが理由です。まずは徳島市で知識と経験を積みながら、多くの方に徳島店を知っていただきたいと思っています。


私は徳島店を「何でも相談できるステーション」にしたいと思っていて、そのために相談しやすい雰囲気づくりや顔の見える関係性を大切にしています。毎日、連携する地域の方にあいさつに行き、徳島店のことを知っていただくように努めてきました。そのおかげもあってか、オープン後から多くの方にご依頼をいただき、ご利用者さまも順調に増えています。


また、相手の困っていることをしっかりと聞きながら、「できることがあれば、どんどん私たちを使ってほしい」という想いを全面に伝えるようにもしてきました。これまでご利用者さまのために知識と経験を蓄えてきたので、ご利用者さまの希望を叶えるためなら、私が持っているものは全て出しますという気持ちで地域の方と関わっています。

スタッフとの関わりで意識していることはありますか?


かかりつけのマネジメント大学では、面談はもちろん、積極的に話しかけること、相手の気持ちを聞くことの重要性を学びます。その学びを生かしながらコミュニケーションを取るように心がけています。


また、前職では私の想いをあまり伝えられませんでしたが、今はストレートに伝えるようにしています。スタッフはもともとビジョンに共感して入職していますし、入職時の面接でも「一緒に徳島地域を支えてほしい、だからあなたが必要です」と伝えています。スタッフみんな、同じ想いを持ってくれていると感じています。

▲徳島店のスタッフと。私の気持ちを受け止めてくれる存在です

かかりつけの魅力は何でしょうか


スタッフ全員にビジョンが浸透していることです。週に1回、オンラインを使って所長が集まり、「どうすればよいケアや人材育成ができるのか」を話し合い、切磋琢磨しながらビジョン実現に向けて取り組んでいます。これだけビジョンや理念が浸透しているステーションは、あまり多くないのではないかと思います。


また、多くのスタッフ・所長がいるため、「この問題はこのスタッフに聞いてみよう」とすぐに相談できるのも魅力です。徳島店は他の店舗とは離れた飛び地ではありますが、チャットツールがありますし、とても相談しやすい環境です。

▲半期ごとに開催される社内イベントにて他店舗のスタッフ・管理者と。かかりつけの仲間は全国にいます

徳島店の今後のビジョンを教えてください


次の管理者を育てて、徳島県で次の店舗をオープンしたいと考えています。徳島県に限らず、医療・ケアには地域偏在があります。新型コロナウイルス感染症に対応できるステーションが周囲にないために、車で1時間も離れた徳島店に訪問依頼がくることもあります。


また、私の父が徳島県内の田舎に住んでいたのですが、透析をしていたこともあり、在宅で暮らし続けたいという希望が叶いませんでした。今はサ高住で暮らしていますが、その地域に訪問看護があれば、父は家にいられたと思います。


家で暮らし続けたいという方の希望を叶えられるよう、徳島県全体をカバーしていきたいと思っています。具体的には、3年後に1店舗、できれば2店舗をオープンしたいですね。そしていずれは、四国全体にもかかりつけのビジョン・ケアを広げていきたいと思います。

今後目指したいことを教えてください


地域には、真面目な性格で、「ご利用者さまのために」という想いが強いがゆえに、悩みを抱える看護師さんも多いと思います。


また、看護師さんだけじゃなく、社会の困りごとを抱える方も地域にはいらっしゃいます。そういった方にとって、何でも相談できるような存在を目指しています。私が解決をお手伝いできなかったとしても、「この人に相談してみては?」と人と人を繋げられるようになれたらと思っています。


私も前職のステーションで、ご利用者さまへの緩和ケアに悩んだことがありました。なかなか答えがみつからず、専門家に相談したいと思い、人づたいで緩和ケア認定看護師を紹介してもらいました。その方には多くの助言をいただき、本当に救われた経験があります。


ステーションとしても個人としても、どんな方からも相談できる存在を目指します。

訪問看護に興味がある看護師へ一言


ご利用者さまも私たち看護師も、人生は一度きりです。私は、その一度きりの人生で後悔の少ない選択をしてほしいと願いながら、ご利用者さまと関わっています。


そのために、たとえ人生の最終段階であっても、ご利用者さまがその人らしく人生を生ききることができるケアを、チームで考え、意見を出し合います。


さらに、かかりつけには同じ志を持ち、切磋琢磨する仲間が集まっています。孤独ではありませんし、相談できる環境もあります。教育体制が整っているため、スタッフも管理者も、看護師として、人として成長し続けられる場所です。


看護師は、大きな可能性を持っていると思っています。興味がある方は、ぜひ一度見学にいらしてください。


竹内さん、ありがとうございました!
インタビュー:広報担当・野田


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