訪問看護を5年経験してかかりつけへ。「私のような心配性でも安心して訪問できる工夫や雰囲気があります」(社員インタビュー#24)

訪問看護ステーション四日市

2024.03.12


こんにちは、みんなのかかりつけ訪問看護ステーション・広報の野田(看護師)です。今回は四日市店(三重県四日市市)の開設メンバーの一人、看護師・河井さんのインタビュー記事をお届けします。


河井さんに、前職の訪問看護ステーションで5年勤務し、かかりつけに入職しました。転職した理由やかかりつけの魅力について、話を聞きました。

看護師になったきっかけは?


私の祖母は、目がほとんど見えず、明るいか暗いかがかろうじてわかるくらいの視力しかありませんでした。私は祖母が大好きで、病院への受診に母と一緒についていっていました。祖母は家のように慣れている場所なら、まるで見えているように動けますが、病院のような知らない場所に行くと動けなくなっていました。困っているのはわかるのに、子どもだったのでどうすることもできず、「何をしてあげたらおばあちゃんが助かるのかな」と考えるだけでした。


そんな時に、パッと来てくれた看護師さんが、祖母が困っていることや求めていることを察して、手助けをしてくれました。それを見て「この看護師さんのような人になりたい」と思ったのがきっかけです。

これまでの経歴は?


三重県桑名市の看護学校を卒業し、桑名市内の病院に就職しました。産婦人科病棟で3年、回復期リハビリ病棟で7年、計10年その病院で勤務しました。退職したのは、父にがんが見つかったからです。実家の四日市に帰ることになり、市内の総合病院に転職しました。


その病院では整形外科病棟で3年、呼吸器科がメインの内科病棟で2年勤務し、院内の訪問看護ステーションに異動しました。訪問看護ステーションでは5年勤務し、その後、2021年11月にかかりつけに入職しました。

訪問看護の道へ進んだ理由は?


看護学校時代に訪問看護実習があり、「訪問看護はご利用者さまとじっくり関わることができて、その人を深く知ることができる」というイメージが心に残っていました。


昔、祖母を助けてくれた看護師さんのように、その人のことをよく知り、困っていることを助けられるような関わりをしたいという想いがあり、いつか訪問看護に携わりたいと思っていました。


また、それまでずっと病棟で働いてきましたが、忙しさのために患者さまの話をしっかり聴けていないという悩みがずっとありました。短い入院期間の中でも、いろいろ想いを話してくださる患者さまもいらっしゃいましたが、「うんうんそうですね。また来ますね」という返事しかできず、ゆっくり話を聴く時間はありませんでした。


実際には、忙しくても上手に時間配分して、しっかりと時間を取って話を聴ける看護師さんもいると思います。私は要領が悪いせいか、なかなかそれがうまくできず、「こんなんでいいのかな」とモヤモヤしながら働いていました。


そんな葛藤が続いていたタイミングで異動希望調査があり、第三希望に訪問看護ステーションを書きました。当時、院内の訪問看護ステーションでは、かかりつけ四日市店・所長の松下さんが管理者を務めていました。

はじめての訪問看護はどうでしたか?


当時の私は、訪問看護をするにはもっと経験が必要だと思っていて、「いつか」働きたいとしか考えていませんでした。強く希望して異動した看護師が周りにいるなか、私は「正直、今じゃないんだけどな」と思いながら高いモチベーションを保てずにいました。


ケアの面では、病院との違いにも戸惑うことが多くありました。病院では、相談できるスタッフがすぐ近くにいますし、状態変化があっても指示簿に細かく指示が書いてあります。今思えば、決まり通りのことを、何も考えずにやっていただけでした。


また、訪問看護では、私のあとに誰かが入れ替わりで訪問してくれるわけではありません。そのため、訪問後のご利用者さまの様子が心配になることも多く、特に一人暮らしのご利用者さまの場合はなおさらでした。携帯電話で相談はできますが、チャットのようなツールはなく、ほかのスタッフも訪問に行っているため、気を遣ってしまってあまり相談ができませんでした。


自分に自信がなく、一つのことをするのも不安な毎日でした。その不安を抱えながらなんとか日々を乗り越えていくうち、自分が訪問看護に向いているかどうかを考える間もなく、気づいたら何年も経っていたように思います。

かかりつけを知ったきっかけを教えてください


前職の訪問看護ステーションのスタッフがかかりつけのことを話していて、そこで初めて知りました。かかりつけは誰でもスタッフを採用するのではないため、入職が難しい狭き門だという噂があり、漠然と「すごい訪問看護ステーション」とイメージしていました。


その後、先に退職した松下さんから、松下さんがかかりつけに入職する話を聞きました。松下さんからかかりつけのことを聞いて、ご利用者さま一人ひとりの価値観を大切にし、寄り添おうとする考えに興味を持ちました。

かかりつけに入職した決め手はなんですか?


信頼している松下さんがいることが、まず大きな理由です。また、ハピプロのように一人ひとりに合わせたケアができることも魅力でした。前職は病院附属の訪問看護ステーションだったこともあり、ご利用者さまにできるケアに限りがありました。ご利用者さまから「喫茶店に行って美味しいコーヒーが飲みたい」と言われたり、旅行に行きたいご利用者さまから「お金は出したんで、あんた一緒に来れへんか?」と言われたりしました。しかし、ルール上それは叶えられず、希望を話されるご利用者さまに「そうですよね」と返事することしかできませんでした。


一方、かかりつけには『ハピプロ』という取り組みがあり、ケアの一環として希望を叶えるお手伝いができます。前職では希望を叶えられずに亡くなったご利用者さまもいらっしゃいましたが、もし私がかかりつけスタッフとして訪問していたら、希望を叶えられたかもしれません。かかりつけなら私がしたいと思っていた看護ができると感じ、入職することを決めました。


※ハピプロについては、ページ下部にあるリンクをご参照ください

▲四日市のスタッフと。信頼しあえる仲間たちです

かかりつけの仕事はどうでしたか?


前職で5年ほど訪問看護を経験したとはいえ、まだまだ自信はなく、本当にやっていけるのかという不安がありました。たぶん私は、どこにいっても不安がつきまとう性格なのだと思います。「できるようになった」と思えることが少なく、できなかったことに目を向けてしまうところがあります。


新規のご利用者さまや、あまり経験したことのない疾患があるご利用者さまへの訪問は、いつも不安に思います。難しいケアがなかったとしても、本当にそのご利用者さまに信頼してもらえるかどうかも不安です。私よりもっと仕事のできる看護師がいる中で、「担当が私じゃなかったら、もっといいケアを受けられたのではないか?」とどうしても思ってしまうのです。かかりつけに入職してからも、ずっと不安な日々が続いていました。

その不安にどのように向き合ったのですか?


かかりつけでは、『LPS』という独自のラダー評価を用い、こまめに所長と面談を行います。私は自信がないせいか、多くの項目を「できていない」という評価をしてしまいます。松下さんと面談すると、「河井さんは自己評価が低いんじゃない? 私はできていることが多いと思うよ」と言ってもらえました。


また、松下さんは「河井さんはそれだけ慎重だからミスが少なくて、本当に信頼してるよ。それに、相手に対してずかずかと踏み込んでいかずに、相手の顔色を見る慎重さがあるからこそ、ご利用者さまやご家族といい関係性を築くことができてるんだと思う」とも言ってくれました。


かかりつけのスタッフはみんな前向きなので、私の心配性でマイナス思考な性格は変えないといけないと思っていましたが、松下さんの言葉で「私の心配性でマイナス思考なところも、いいと言ってくれる人がいるんだ」と思えるようになり、少しずつ自信を持てるようになってきました。


以前の私は、みんなの前であまり発言しないタイプでしたが、最近では朝礼やミーティングで、積極的に発言できるようになりました。他のスタッフからすればまだまだですが、何十年と生きてきてこんなに変わったと思えるのは、かかりつけに入職してからのここ数年のことです。


これは、かかりつけが面談を頻繁に行っていることと、かかりつけマネジメントを学ぶ所長から、面談を通じてよいフィードバックをもらえるからだと思っています。

かかりつけでのやりがいを教えてください


前職から変わっていませんが、私がやりがいを感じるのはコミュニケーションです。


ご利用者さまやご家族の環境や考え方は本当に人それぞれで、会話の中で「どう返事したらいいのかな」「今の言葉はどういう意味なんやろう」といつも迷います。どうすれば信頼してもらえる存在になれるのかと悩み、だからこそ相手のことを一生懸命知ろうとします。


なかなか気を許して話していただけなかったご利用者さまが、徐々に心を開いてくれるようになり「あなたが来るのが楽しみでね」と言われたときには、本当に嬉しく思いました。そんなふうに喜んでもらえる瞬間が、「ああ、この仕事しててよかったな」と一番やりがいを感じる瞬間です。


私は心配性で人の顔色を気にしてしまいがちなので、「これはしてほしくなさそうだから踏み込まずにおこう」「少し時間をおいて関わったほうがよさそうかな」というのをなんとなく感じながら、ご利用者さまやご家族と関わっています。松下さんが言うように、そんな慎重な性格だったからこそ、相手の目や顔色が変わる瞬間をビビっと慎重に見極められ、関係性を築けたのかもしれません。


私の性格がコミュニケーションに生かされていると感じるようになったのは、かかりつけに来てからのことです。面談での松下さんからのフィードバックや、自分自身の振り返りの中で、結びつけて考えられるようになったのだと思います。

訪問看護をしていてよかったことは?


私の父は、私の前職の訪問看護を利用していました。担当は他のスタッフでしたが、私も実家で一緒に住んでいたので、ケアをすることもありました。


父はがんに罹患した後、治療をしないことを選び、自宅で最後まで過ごすことを希望していました。家が大好きで「家で死にたい。この壁紙を見ながら死にたい」と何度も言っていました。当初、母親と妹は「家でみるのは難しい」と言っていましたが、私が説得して自宅療養を始めました。


父は本当に頑固で無口で自由奔放で、いわゆる昭和の父親のような人でした。母親はとても苦労していましたし、私も本当に困っていました。もともと感謝を口にする人ではありませんでしたが、最期が近づいたことを本人もわかっていたようで、よく感謝を言葉にするようになりました。子どもや孫が家にきて面倒を見てもらっていることをとても喜んでいたようで、「娘(私)が看護師になって面倒を見てもらえることが嬉しい」と母親に言っていたそうです。そして、最後は家で看取ることができました。


父が亡くなった後、母が父のことを話すとき、そのほとんどがいい想い出話です。母は本当に苦労してきたので、最後の時を家で一緒に過ごさなかったら、そうはいかなかったと思います。


私がもし訪問看護をしていなかったら、父を家でみることはできなかったと思います。訪問看護をしていたことで「家でみるなんて無理やん」という母親と妹を説得できましたし、父を家で看取ることができました。

かかりつけだからこそできるケアは?


ハピプロです。私がハピプロをしようとする時、そのご利用者さまが何を求めていて、どんなことに喜びを感じるのかをより知ろうと思います。本来なら、何もなくてもご利用者さまのことを知ろうとする姿勢が大切ですが、ハピプロがあるとより考えることができます。


例えば「あのご利用者さまだったら心の底から喜んでもらえそうだな」と考えることは、ハピプロならではのアプローチがあるからこそだと思います。


実は、ハピプロであまり喜んでもらえないこともあります(笑)。ただ、その場でのリアクションは微妙でも、その反応も含めてその方をより知ることができ、後々のケアにもつながっていくように思っています。

四日市店の働きやすいところは?


スタッフ同士で相談しやすいところです。担当しているかどうかに関係なく、どのご利用者さまのケアもみんなで考えています。ミーティングが週に1回あり、相談の場になっています。


また、四日市店では情報共有を大切にしていて、朝礼と夕礼のときに、ご利用者さまのケアや注意点などを共有します。以前の私は、ご利用者さまのことがわからずに不安があっても「朝礼や夕礼で時間を取ってまで細かく聞くのはどうなんだろう?」と思っていました。でも所長の松下さんは「わからないことがあったら聞こうよ。みんな不安やん?」と言ってくれて、徐々にお互いに聞きあう雰囲気が浸透してきたと思います。


知らないご利用者さまの訪問はいつもドキドキしますが、情報を聞くことで驚くほど心が軽くなります。私も新しいスタッフが入ってくるときには、自分からも「今日のご利用者さまの訪問久しぶりやで、ちょっと教えて」と質問して、誰でも聞きやすい雰囲気づくりを意識しています。


ほかにも、スタッフが目にする場所にご利用者さまの情報が書いてあったり、担当じゃなくても安心して訪問できるような工夫が散りばめられています。


私は今でも、判断に迷ったり「本当に私が担当でいいのかな」と思うことが毎日のようにあります。でも四日市店には、私のような心配性な人でも安心して訪問できる工夫や雰囲気があります。

▲店舗でのミーティング。最高のケアを目指すための貴重な時間です

かかりつけの仕事で心に残っていることは?


1年に2回開催する、全スタッフ参加(一部オンライン参加)の善い仕事フォーラムです。これは、ケア症例を社内で共有し、最高のケアを追求するための取り組みです。


前回の善い仕事フォーラムでは、私がエントリーした症例がノミネートされ、表彰されました。私は人前で話すのが苦手で、本当に緊張してしまいます。正直に言うと、みんなの前でスピーチなんてしたくありませんでした。ただ、エントリーのためにご利用者さまへのケアを言語化する中で、「こんなこともできてなかったんやな」「そういえばこれ聞いてなかったなあ」と、振り返ることができました。


また、当日、私のケアに対して他店舗のスタッフが多くのフィードバックをくれました。「いいケアだね」「真似したい」とも言ってくれて、とても嬉しく「この仕事しててよかったな」と思いました。


他のスタッフのケア症例発表でも、悩みや壁にぶつかったことを話していました。みんな同じように悩みながらも、ご利用者さまのことを知ろうともがいているように感じました。同じ志を持つ仲間が全国にたくさんいるように感じ、それも嬉しかったですね。


※善い仕事フォーラムについては、ページ下部のリンクをご参照ください

かかりつけに興味がある看護師へ一言


訪問看護の経験がない看護師さんの中には、「私にできるのかな」と不安に思う人もいると思います。でもかかりつけには、相談できる仲間がいます。怖い、できないと思うことを、口に出しても大丈夫です。四日市店は、どんなことでも話せる職場なので、心配ないよと伝えたいですね。


私は技術や知識が豊富にあるわけではなく、自信があるわけでもありません。ただ、新しく入ってきたスタッフが、自分らしく働けるような職場づくりにだけは、貢献できると思っています。


ケアのことがわからなければ訪問同行もできますし、もし不安が強くてみんなに言いづらければ、私に言ってもらえれば力になれることもあると思います。


経験や知識に自信がなかったとしても、ご利用者さまのことを知ろうとしながら、その方の自分らしい生活をお手伝いすることに喜びを感じられるなら、かかりつけの仕事に魅力を感じられると思います。


少しでも訪問看護やかかりつけに興味のある方は、ぜひ四日市店に見学にいらしてください。


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